芸術祭で、ジャワ舞踊とバリ舞踊のコラボレーションをやらないか?という話をいただきました。
古典ガッツリ大好きな私は、コラボを受ける事は少ないのですが、この企画は、古典ジャワ舞踊と古典バリ舞踊の融合とのこと。
さらに、バリ舞踊代表として踊らないか?というのは、自分の踊りが評価してもらえているって事ぢゃあ~りませんか!
もちろん「まうまうまう!(ヤリタイ!!!)」って、有り難く参加させてもらいました。
そして、練習日程などとともに、次のような連絡が
◆バリ側では「バグース・バリ」優勝者が踊る!!!
◆ジャワ側は舞踊界でひっぱりだこのカリスマ舞踊家!
「バグース・バリ」とは、毎年行われるミスコン男性版。容姿はもちろんですが、バリならではの伝統文化に秀でているか?も審査対象なため、バリ舞踊が踊れたり、ガムランが弾けたりする事こそが重要ポイントなんです。
なんて素晴らしいコラボなの!
面喰いな俺様の大好きなイケメン三昧よ~!!
と、練習日を指折り数えて待っていたんですが「バグース・バリ」は出られなくなったとの連絡が入り、
しょぼぼ~ん・・・・
ま、しかし、気を取り直してジャワ島チームが遠征してくるのを、またまた指折り数えて待ちましたよ~!
ジャワから到着なされたのは、先生とか、王宮の秘蔵踊り子(門外不出の舞踊を踊る事を許可された一人だそう)、芸術大学の選抜学生チームとか、それはそれは豪華な顔ぶれだったので、その日から始まったジャワ舞踊団との練習は、とっても勉強になりました。
これが、プロの世界ってもんなのね~。と。
コーヒーを飲みながら、世間話したりするバリの練習とは全然っ違うわ~。
いや、コーヒーも飲むし、世間話もするけど、なんだか緊張感が違うのです!
・・・あと、毎晩深夜0時を過ぎても練習をやめないのに翌朝6時起きとかは、大変だったよ。
で、初日の練習には、例のイケメンさんが来てなかったのですが、翌日も、来てないんです。
さすがに2日目になっても通し稽古にイケメンさんの姿が見えないので、まさか「バグース・バリ」君のように、出演中止か?! と心配になって聞いてみたら、初日から来てるよ。との事
え?! ああ、居られたんですね・・・で・・・それらしき人は見当たりませんが・・・
ジャワ舞踊団のプリマドンナに「男の踊り手だと、誰が、人気があるの?」って聞いたら、ある おっさん を指さしました。
む?! ああ、確かに練習みてて、誰より踊りが素晴らしかったわ、この人・・・
バリ舞踊でも、いるんです! 普段は十人並みの(あるいはムサイ)兄ちゃんなのに、化粧すると、ものすごく美形に変身する踊り子や、練習の時は全くパッとしないのに、舞台に出るとイキイキして、その場の空気を変えてしまうカリスマ踊り子っていうのが!!
ジャワ舞踊で、王子様の役を頻繁に演じていると言う彼、今回は王様役です。舞台を降りた時と、舞台で演じる時のギャップが激しいってのは、良い意味で、やっぱプロなんでしょうね。
期待の本番舞台日。
楽屋は男女共同なので、ジャワ舞踊団の女性たちの化粧法を見せてもらいながら、王様が化ける所をチラチラ盗み見もしながら、自分もせっせと準備を開始。
芸術祭で踊ったのは、バリ島とジャワ島に伝わる月食の物語の舞台劇でした。
ジャワ舞踊のお姉さん達、色が白いんです。中央の私だけがドス黒い(腹の中もネ)。
いや~!!!さすが、ジャワ島で、超ひっぱりだこの踊り子さん!!
化粧を済ませて、衣装を着ると・・・
うわ~お!
じ~ざす!
お~まいがっ!
あんびりいばぼぉ!
驚異の大変身!!
を、遂げておられま せん・・・
あれ?
あれ?
あれ?
帰りの車中での、ジャワ島チームの女性との会話を一部抜粋 |
「mayumiさん、ジャワに来たことある?」「ないですねぇ・・・行きたいんですけど」「プランバナンでやってる舞台とかってね、とても大舞台で雰囲気がいいから、踊りをやってるなら、一度観てみる価値があるわよ。」
「はい、行きたいです~。そんなに大きい舞台なんですか?」 「とにかく客席から遠~いのよ、だから、背が高くて大きい人が目立つのね。●●さんみたいな男性が、舞台映えして、とてもカッコイイのよ~!!」 |
あちゃ~! そっちかよ~!
確かに「ガガー」とか「バグース」とかいう事前説明だったかもなぁ。(どちらも筋肉系含むカッコイイ)
踊り、ものすごく上手だったもんなぁ。かっこよかったぁ。うん。ほんと。
いい男の基準って、たくさんあるんだよな~。
結局、私が一人で「イケメンが来る」と激しい思い込みをして、独りで はしゃいでいた模様。
いかーん、いかーん、こりゃいかんぞー!
容姿だけに魅かれると、大切な物を見失っちゃいますよ! というお勉強をさせて頂きました。
【 教訓 「下心を持ってバリ舞踊をやっちゃ~いけない」 by バリの踊りの神様 】