日本でもベモ走行開始

Bemo di Jepang

一昨年の事になるが、一時帰国をした時。

最寄りJR駅と実家がある村を繋ぐ運行バスを利用して驚いた。
「ピンポ~ン!このバスは、バス停以外でもお好きな所で止まりますので、降りたい場所で運転手にお知らせ下さい」のアナウンス・テープが流れる
こ、これは、、、いわゆるベモではないか?!

そして、今回の一時帰国
例のベモ・バスが廃線寸前で1日5便に減便、バスも小型になったよ。と事前に聞いていたが
小型バス=9人乗りのバンの事だった。やっぱベモぢゃん。
ふだんは知らないが、たまたま私が乗った朝の便は、病院へ行く御老人で超ラッシュ。
補助椅子を出しても間に合わず、ベモだから通路にでも座るか?としゃがみかけた時
「そこん、あーた、助手席も空いとりますよー。じいちゃん、ばあちゃんには足場が高すぎるけん、転んだら危なか、わーっか人が前に座って下さーい」
そこん、わーっか人(訳:そこの若い人)=私だよ。いつもバリ舞仲間では老人グループだが、今日は、一番若手だよ!!
老人割引パスを手に握ってないのは私だけだよ!!!
そして、優先されるべき老人をギュウギュウ詰めの後方席に座らせたまま、椅子を丸ごと1席占領となった、極悪 真由美くん。
いやー前席は景色が良いこと、良いこと。

そして今回も、好きな所で降りられた。
「あたきゃ、いつもんとこで、お願いしまっすばい」
(訳:私はいつもの場所でお願いします)
と言うおじいさん
「え゛?どーこでっしょうか?」とビックリする運転手さん
「いつもんとこで、わかるわきゃなかっつろーもん。次のミラーの所ぃって言いない」
(訳:いつもの場所で判るわけがないでしょう、次のミラーの所でと言いましょうよ)
と突っ込みを入れるおばあさん。
毎日何十路線も走行する運転手さんが、じいちゃんの家を覚えていたらドラマにでもなりそうだ。

狭い車内なので、一人が話せば全員が会話に加わるという20分間のベモ旅行は、とてもとても楽しいものでございました。

後日、バス停で気がついたけれど。乗り合いバスじゃなく、乗り合いタクシーと記載が。
やっぱ、ベモなんでした。走ってたんですね、こっそりと日本でも。

2006.10.17 Selasa